今の悩みは「勉強をさせたい」だけじゃない。
たぶんずっと前から、もっと大きい不安がある。
18歳以降の生活。
余暇。
社会参加。
「その先」をどう設計したらいいのか。
学校に行けるか行けないか。
もちろん気になる。
でも本当に心を占めているのは、もっと現実的なところです。
この子は、大人になったとき
どんなふうに暮らして、どんなふうに人と関わって、どうやって一日を終えるんだろう。
今日は、その不安を「焦り」ではなく、設計の言葉にし直したい。
結論を急がず、いまの整理をここに置いておきます。
目標の置き方を変えたくなった
以前の私は、どこかで「学年」に引っ張られていました。
中学生なら中学生の勉強。
小学生なら小学生の勉強。
でも現実は、教科書通りに進められない日が続く。
頑張っても、伸びた実感が出ない。
すると私の方が焦って、空回りして、疲れる。
その繰り返しで、最近やっと思ったんです。
学年じゃなくて、18歳の生活から逆算したほうがいい。
「今の遅れ」を埋めるより、
「将来の安全と暮らし」を積むほうが現実に合っている気がしました。
優先順位は「勉強」より「情緒の安定」
勉強を進めたい気持ちはある。
でも、情緒が荒れている日、安心できていない日には、
学習以前に生活そのものが崩れやすい。
だから私は、優先順位を置き直したいと思っています。
- 安心して過ごせる(刺激が減る、休む場所がある、見通しがある)
- 生活リズム(起床、食事、入浴、睡眠)
- 身辺自立(着替え、洗濯、片付け、簡単な家事)
- 生活に必要な学習(時計、お金、カレンダー、メモ)
- 人との関わり(助けを求める、断る、休む)
- 余暇(好きなこと、回復の時間)
この順番は、正解じゃない。
でも、今の私の中では「これなら回る」という感覚があります。
絵本は「学力を上げる道具」じゃなくて、生活の練習になる
長女と次女は絵本が大好きです。
絵本って、学力のために読むというより、
情緒を整える、言葉を増やす、生活の見通しを持つ、
社会の予行練習をするための道具になる。
そう考えると、絵本を使う意味が変わります。
「読み聞かせで勉強させる」ではなく、
「親子で同じものを見て、安心の中で言葉を増やす」。
そして、読み終わったあとに
問題を解かせるんじゃなくて、質問はひとつだけでいい。
- 「この子、何に困ってた?」
- 「こういう時、なんて言えばいい?」
- 「うちならどうする?」
そのくらいの対話が、生活につながっていく。
18歳までに育てたいのは「5つの柱」
いま私が考えている「柱」はこれです。
学習進度より、暮らしの安定に直結するもの。
1)生活国語
目標は、難しい文章を読むことじゃなくて、
生活の中で必要な言葉が読める・伝えられること。
「受付」「危険」「注意」
「予約」「薬」「出口」
そういう言葉が分かると、生活の安全度が上がります。
2)生活算数
計算が苦手でも、道具を使えば生活できる。
電卓で合計を出す、レシートを見る、予算内で買う。
時計やカレンダーを読んで、時間の見通しを持つ。
ここができると、自立の地盤になります。
3)家事・身辺自立
ここは学校の勉強より将来に直結する。
洗濯、片付け、清潔、簡単な調理。
「できる・できない」より「型で回せる」を増やしたい。
4)ソーシャルスキル(安全に関わる言葉)
「仲良くする」より先に、まず安全に関わる言葉。
- いやです
- 手伝ってください
- 休みたいです
- わかりません
- もう一度言ってください
これが言えると、集団生活のトラブルは減りやすい。
5)余暇
余暇はぜいたくじゃなくて、回復の土台。
好きなことがあると、生活が崩れにくくなる。
本、工作、音楽、散歩、料理。
「楽しい」があると、立て直しが早くなる。
家庭の目標は「1週間で1ミリ」でいい
大きな目標を立てると、私が苦しくなる。
だから短期目標は、1週間で1ミリ。
- 5分だけ絵本や短い文章を見る
- 週1回、電卓で買い物ごっこ
- 洗濯物を1種類だけたたむ
- 「休みたい」「手伝って」をカードでも言葉でも出す
外出できなくても、玄関まで行けたらOK。
「できた」を拾える目標にする。
学校や支援者に伝えるときは、この軸でいい
もし学校や支援者に伝えるなら、私はこう言いたいです。
学年相応の教科学習よりも、生活に必要な読み書き・計算・時間理解・身辺自立・感情調整・助けを求める力を優先したい。
18歳以降の生活を見据えて、家庭・学校・福祉で共有して積み上げたい。
登校そのものを最終目標にするのではなく、情緒の安定、生活スキル、他者に助けを求める力を短期目標にしたい。
「登校できるかどうか」だけに焦点を当てると、
本人も私も苦しくなる日がある。
だから目標を「生活の安全と参加」に置き直したい。
いちばん大事な考え方:18歳までに「自立」じゃなく「支援を借りて暮らせる形」
私が焦るのは自然だと思う。
「あと何年しかない」と思うと、怖くなる。
でも、18歳までに
ひとりで全部できる子にする必要はない。
18歳までに
助けを借りながら生活できる形を作る。
そのために必要なのは完璧な学力じゃなくて、
- 困ったときに伝える力
- 道具を使う力
- 見通しを持つ力
- 安心方法を知る力
- 生活の中で小さな役割を持つ力
- 好きなことで回復する力
絵本は、その全部につながる。
幼いものじゃなくて、感情と生活と社会参加を練習する教材。
今日は、この整理をここに置いておきます。
